新型コロナウイルス（COVID-19）感染者数の推移（世界基準）を紹介｜2020年における各国の状況
監修医師プロフィール
堤 直也
社会人経験の後、医学部学士入学を経て、医師となる。
国立病院機構等勤務のあと青い鳥会に勤務し現在に至る。
総合内科医、在宅医療の専門医として在宅医療の意味に真摯に向きあう。
人と人の間に強い感染力を持ち、あっという間に世界中で感染が広がってしまった新型コロナウイルス感染症（COVID-19）。
2021年1月4日時点、世界における新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者数は8,525万人を超え、その勢いはとどまることを知りません。
テレビや情報メディアでは、日本の1日における新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者数や死亡者数を中心とした最新ニュースが取り上げられていますが、皆さんは世界基準でのコロナ感染者数の推移をチェックしたことはありますか？
中国の武漢市で感染が確認された日から今日に至るまで、たくさんの国でパンデミックが起こり、人々を恐怖に陥れています。
この記事では、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者数の推移（世界基準）と2020年における各国の状況をピックアップしてご紹介していきます。
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目次
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の脅威的な感染力
未だかつてなかったほどの感染力によって、世界中の経済や生活に大きな影響を与えている新型コロナウイルス感染症（COVID-19）ですが、その脅威的な感染力と感染経路をご説明していきます。
驚異的なコロナの感染力
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）は正式名称で「COVID-19」と呼ばれ、人間に感染するコロナウイルスの7種類目とされています。
武漢で発見された時はまだ他人事だった人も多いと思います。
でもここまで感染が拡大してしまったことは驚きました。
過去に流行した『SARS』を覚えていますか？
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）は、SARSウイルスに近い種類であり、自ら増殖はできませんが細胞に付着することで細胞内に侵入し、増殖してから細胞の外に放出されるという特性を持っています。
人から人に対して強い感染力を持っているとても厄介なウイルスなのです。
気をつけるべき新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の感染経路
これほどまでに感染が拡大してしまったのは、感染力に加えて多くの感染経路があることが原因となっています。
ついに私の住む町でも新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者が出てしまいました…。
どんなところから感染する可能性があるんですか？
主な感染経路の一つは、手指に付着したウイルスが目・鼻・口から体内に侵入してしまうというものです。
例えば、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者が咳やくしゃみを手で覆い、その手でドアノブに触れたとしましょう。
ドアノブには唾液に混ざったウイルスが付着して留まり、第三者がそのドアノブに触れ、そしてその手で目・鼻・口を触ってしまうことで新型コロナウイルス感染症（COVID-19）に感染してしまうという感染経路が代表的です。
目に見えないところにコロナウイルスが存在しているってことですよね。
そうです、恐れなければならないのが、もう一つの感染経路である飛沫感染です。
感染者と会話したり感染者がくしゃみをすることでウイルスが飛沫し、顔や体に付着して感染に至るケースは多くあります。
また、飛沫されたウイルスは感染力を落とさずにしばらくその場に留まるといわれており、空気中を漂うマイクロ飛沫から空気感染が起こると考えられています。
だからソーシャルディスタンスや3密を避けることが必要だったんですね。
密閉された空間や大人数が集まる場所はクラスターが起きやすい場所であるため、できる限り避けるように心掛けていきましょう。
【2020年】新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者数の推移（世界基準）を紹介
強い感染力を持ち、接触感染、飛沫感染によって多くの感染者を生み出してしまった新型コロナウイルス感染症（COVID-19）。
ここからは、世界における新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者数の推移や感染者数の多い国をご紹介していきます。
世界の累計感染者数の推移
2020年4月3日、全世界での新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者数100万人が確認されました。
ほんの数ヶ月で爆発的に感染者数が増加し、2020年12月12日には世界の感染者が7,000万人を突破したことが報告されています。
| 累計感染者数 | 到達日（2020年） |
|---|---|
| 100万人 | 4月3日 |
| 300万人 | 4月28日 |
| 500万人 | 5月21日 |
| 1,000万人 | 6月29日 |
| 1,500万人 | 7月6日 |
| 2,000万人 | 8月11日 |
| 3,000万人 | 9月18日 |
| 4,000万人 | 10月19日 |
| 6,000万人 | 11月26日 |
| 7,000万人 | 12月12日 |
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の現在の状況と厚生労働省の対応について（2020年12月15日版）より参照
7,000万人も感染者が出てしまうなんて怖すぎます。
世界各国で非常事態宣言や外出制限などの対策を行なってきましたが、感染者数増加の歯止めが効いていない国はたくさんあります。
時間が経てば感染者は減ると思っていました。
いつこの勢いが収まるんですか？
日本でも緊急事態宣言がされましたが、経済的な問題もあって緊急事態宣言は解除され、緊急事態宣言中よりも感染者数は増加しています。
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）に対する危機感や感染防止対策は国によって異なるため、この勢いが完全に収まるのは世界中でワクチンが提供される頃になるともいわれています。
【累計】感染者数の多い国
2020年12月15日時点、厚生労働省が報告した各国の累計感染者数は以下の通りとなります。
| 感染者数の多い国 | 累計感染者数 |
|---|---|
| アメリカ | 16,519,462 |
| インド | 9,906,165 |
| ブラジル | 6,927,145 |
| ロシア | 2,656,601 |
| フランス | 2,392,506 |
| 英国 | 1,874,867 |
| トルコ | 1,866,345 |
| イタリア | 1,855,737 |
| スペイン | 1,751,884 |
| アルゼンチン | 1,503,222 |
| コロンビア | 1,434,516 |
| ドイツ | 1,357,261 |
| メキシコ | 1,255,974 |
| ポーランド | 1,140,572 |
| イラン | 1,115,770 |
| ペルー | 984,973 |
| ウクライナ | 925,321 |
| 南アフリカ | 866,127 |
| オランダ | 632,085 |
| インドネシア | 623,309 |
| 日本 | 181,870 |
| 中国 | 86,758 |
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の現在の状況と厚生労働省の対応について（2020年12月15日版）より参照
中国からヨーロッパへ感染拡大【2020年3月】
発生源の中国が日本よりも感染者数が少ないことにびっくりです。
ヨーロッパの感染者が多いんですね。
武漢で発見された新型コロナウイルス感染症（COVID-19）ですが、その後は中国ではなくヨーロッパで大流行しています。
感染者が一気に増えてしまったスペインは3月14日に非常事態を宣言し、世界的なニュースとなりました。
スペインに続くようにイタリアで感染が拡大し、3月19日には中国の死者数を超える感染死者3405人が報告されました。
これにより、パンデミックの怖さが世界に浸透しました。
アメリカが感染者数で世界最多となる【3月26日】
アメリカのニュースはテレビでたまに見ますが、ここまで感染者数が増えていたなんて…
イタリアで感染者数が急増した後、アメリカで本格的に新型コロナウイルス感染症（COVID-19）が流行し始めます。
1週間で感染者数は5倍も増加し、3月26日には感染者数世界最多の国となってしまいました。
インドが感染者数で世界2位となる【9月7日】
アジアの中ではインドの感染者数がだんとつで多いんですね。
今やインドは世界で2番目の感染者数となっています。
8月に入ってからペースを急激に上げ、連日6万人のペースで感染者が確認されました。
この数字が脅威的な感染力を物語っていますね。
アメリカの感染者数が1,500万人を突破【12月9日】
このまま世界中で感染拡大が続いてしまうんでしょうか？
12月9日、アメリカの感染者数は1,500万人を突破しました。
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の収束はまだまだ先とみられていますが、12月8日にイギリスでワクチン接種がスタートしたという明るいニュースも入ってきました。
そうなんですね！
日本でもワクチンを接種できるようになるんですか？
12月16日、加藤官房長官が『2021年前半までに全国民に対してワクチンを提供できるように進めている。ワクチンの数量を確保するために企業との交渉、開発支援を行なっていく』と報告しています。
具体的な接種開始時期はまだ分かりませんが、2021年のワクチン接種開始によって新型コロナウイルス感染症（COVID-19）による恐怖がおさまることを祈りましょう。
まとめ
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者数の推移（世界基準）と2020年における各国の状況をピックアップしてご紹介しました。
日本の新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染者数や死亡者数などの最新情報は、テレビや情報メディアから連日発信されていますが、私たちの知らない世界のあらゆる場所で感染拡大し続けています。
スペインやイタリアでのパンデミックは世界に衝撃を与え、国民に大きな危機感を与えました。
2020年12月までに世界のコロナ感染者数は7,000万人を超えましたが、コロナワクチンの提供が開始されたという明るいニュースも入っています。
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の収束はまだ見えない状況ですが、私たちにできる感染防止を徹底し、健康で幸せな生活をおくれるように前を向いていきましょう。
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どうして新型コロナウイルス感染症（COVID-19）はこんなに感染が拡大したんですか？