PCR検査よりも精度が低い抗原検査の正確性を紹介
監修医師プロフィール
堤 直也
社会人経験の後、医学部学士入学を経て、医師となる。
国立病院機構等勤務のあと青い鳥会に勤務し現在に至る。
総合内科医、在宅医療の専門医として在宅医療の意味に真摯に向きあう。
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の感染有無を調べる検査として知られている抗原検査ですが、その正確性はどの程度なのか知っていますか？
PCR検査よりも安価でその場で結果がわかりますが、ウイルスの量によっては陰性判定が出ることもあります。
この記事では抗原検査の正確性について詳しく紹介していきますので、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の抗原検査について知りたいという方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
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抗原検査の正確性について
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の感染有無を短い時間で調べることができる抗原検査ですが、その正確性はPCR検査より劣るのが実情です。
検査の正確性について、詳しく説明していきましょう。
抗原検査に限らずPCR検査でも、100％の正確性は保証できません。
検体の状態などで検査結果が変化することもありますし、抗原検査の場合は万が一新型コロナウイルス感染症（COVID-19）に感染していても、採取した検体に一定量のウイルスが含まれていなければ陰性判定が出てしまいます。
どれくらいの正確性があるのか数値でわかりますか？
具体的な数値は出ていませんが、多くの抗原検査の感度は30～70％とも、50～90％とも言われています。
どうしてそんなに感度に違いが出るんですか？
数値に大きな開きがある要因として、その時の検査結果がデータとして証明されてしまうという点が挙げられます。
感度測定の仕方は、100人を陽性と判断した後、本当に陽性だった人が90人いた場合、感度は90％です。
一見すると非常に高い数値のように感じますが、10人は陽性なのに陰性と判断されているのです。
これは抗原検査だけではなく、正確性の高いPCR検査でも起こりうることですので、絶対に大丈夫との確信は持てません。
PCR検査も抗原検査も正確性は100％ではないんですね…。
抗原検査の陰性判定結果は常に疑った方がいいですか？
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の症状を発症して2～9日の間はウイルス量が多く、この期間の検査で陰性と判断されれば陰性確定診断ができます。
それ以外の日では陰性確定はできず、症状が出ている場合は抗原検査の後にPCR検査を受けなければいけない場合もあります。
陽性かどうかを調べたいなら、PCR検査の方がいいですか？
どんな場合に抗原検査を受ける選択をすればいいでのでしょう？
PCR検査は抗原検査よりも精度が高くはありますが、専門の機器を使わないと検査ができないため判定までには時間がかかり、費用も抗原検査に比べて高めです。
その点では、比較的安価でスピード性を重視するのであれば、抗原検査を選択するのがおすすめです。
急な出張や帰省、渡航にはすぐ結果がわかる抗原検査が助かりますね。
PCR検査と抗原検査はどの部分を優先するかによってどちらが適切なのかが変わってきます。
ご自身で検査を受ける目的をよく考えたうえで選択するとよいでしょう。
まとめ
抗原検査の正確性について紹介してきましたが、参考になりましたか？
PCR検査よりも精度がやや劣る抗原検査ですが、PCR検査も100％の正確性を保証することはできません。
抗原検査はPCR検査よりも費用を抑えて早く簡単に検査結果がわかり、陽性判定は確定できます。
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）感染拡大を防ぐ意味では、とても重要な検査であることに変わりありません。
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