新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期症状はいつから現れるのか?緊急性の高い7つの症状を紹介
監修医師プロフィール
堤 直也
社会人経験の後、医学部学士入学を経て、医師となる。
国立病院機構等勤務のあと青い鳥会に勤務し現在に至る。
総合内科医、在宅医療の専門医として在宅医療の意味に真摯に向きあう。
中国の武漢市で感染が確認されてから世界に急速に広まった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって命が奪われた悲しいニュースを見る度に、「次は自分の番かもしれない…」と不安になってしまう方もたくさんいると思います。
万全の対策をしても感染を100%防ぐことができないのが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ですが、自分が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染したことを示唆する「初期症状」がいつから現れるのか皆さんはご存知ですか?
この記事では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期症状と緊急性の高い7つの症状を詳しくご紹介していきます。
ご家族に正しい情報を共有するためにも、是非参考にしてみてください。
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目次
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期症状について
世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染しても30%〜50%の確率で感染者に症状が現れないと報告しています。
感染に気づいていない無症状患者から感染が拡大するケースが多々みられる一方で、感染から潜伏期間を経て、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期症状が現れる人もいます。
まずは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の主な初期症状や発症時期をご説明していきます。
コロナの主な初期症状
実際に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した場合、どのような初期症状が現れるのかをご説明していきます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でよくみられる症状が、空咳・発熱・喉の痛みといった風邪に似たような症状です。
インフルエンザのような疲労やだるさなどの倦怠感に加えて、筋肉痛が現れることもあります。
風邪だと思ったら実は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)だった、なんてこともあるんでしょうか?
はい、特に一般的な風邪のひき始めは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と区別がつかないといわれています。
しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は嗅覚異常が起こることもあり、強い臭いを発するものでも臭いを感じられないというケースがあります。
また、味覚障害によって食べ物の味が全くしないというケースもあるため、これらの特徴的な症状から自分は風邪ではなく新型コロナウイルス感染症(COVID-19)なんだと自覚する人もいます。
嗅覚異常と味覚障害、これが出たら要注意なんですね。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による発熱は高い熱が出ることもあるんですか?
風邪による発熱は38度を超えたとしても大体2日くらいで治まりますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した場合は37.5度以上の発熱が4日以上続くことがよくあります。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はインフルエンザのように38度以上の高熱が出るケースは少なく、よっぽどの高熱が出た場合は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ではなくインフルエンザに感染している可能性が高まります。
4日以上の37.5度以上の熱が続く、ここがポイントなんですね。
熱が出た場合、風邪か新型コロナウイルス感染症(COVID-19)か分からない状態でも、かぜ薬を飲んでいいんでしょうか?
かぜ薬はウイルスを排除することはできませんが、発熱や喉の痛みなどの症状を和らげることはできます。
風邪か新型コロナウイルス感染症(COVID-19)か分からない時点でのかぜ薬の服用自体に問題はありませんが、5回くらい服用しても症状が良くならない場合は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の可能性があるため、服用を止めて医療機関に相談することをおすすめします。
初期症状はいつから現れる?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、風邪やインフルエンザとは異なる潜伏期間を経て症状が現れるという特徴があります。
潜伏期間と感染可能期間を理解しておくことは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染防止に大いに役立ちます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染してしまった場合、どのくらいの時間をおいて症状が現れるんですか?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染しても、1日や2日程度で症状が現れるわけではありません。
感染しても初期症状が現れるまで1日〜14日ほどの潜伏期間があります。
そして、5日〜6日が発症しやすい期間であるとWHOは報告しています。
潜伏期間の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者に接触した場合、感染してしまう可能性もあるんですか?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)には感染可能期間があるとされています。
潜伏期間中であったとしても、発症する2日前から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が他人にうつる可能性があり、発症後7日〜10日まで感染可能期間が続きます。
ただし、はっきりした期間に関しては今も研究中とされています。
自分が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染している可能性があった場合、何日間他人との接触を控えることになるんですか?
14日間は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をうつしてしまう可能性があるため、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者と濃厚接触していた場合には隔離が必要になります。
感染者が重症だった場合はもっと期間が長くなります。
最大で4週間くらいウイルスが排菌されることもあります。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の緊急性の高い7つの症状を紹介
咳や喉の痛みなどは、風邪の症状なのか新型コロナウイルスの初期症状なのか判別することは難しくなっています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染していた場合、嗅覚異常や味覚障害、4日以上にわたる37.5度以上の発熱という特有の症状で感染している可能性が高まりますが、中には緊急性の高い症状も存在します。
ここからは、重篤化する可能性ある危険な緊急性の高い7つの症状をご紹介していきます。
表情と外見に現れる症状
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状は、他人から指摘されるような普段と違った表情や外見に現れると緊急性が高いといわれています。
①顔色と唇の色の変化
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染を顔色から判断することはできますか?
顔色から判断できない患者は多いですが、明らかに顔色が悪い場合は要注意です。
倦怠感と一緒に顔色が青ざめていたり、発熱によって顔が真っ赤になったりすることもあるため、家族の体調が悪い場合は顔色や表情をうかがってみてください。
顔色が悪かったら新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でなくても心配してしまいますよね…危険サインと覚えておきます。
顔色だけではなく、唇の色にも注目してみてください。
唇が紫になっていた場合は、今後症状が悪化する前兆であると覚えておきましょう。
②様子がおかしい
顔色と唇、他に表情や外見から危険だと察知できることはありますか?
これは家族間で気づきやすいものとなりますが、いつもとは明らかに様子が違う場合は意識障害に繋がる可能性があります。
緊急性を要するため、すぐに医療機関へ相談しましょう。
呼吸に現れる症状
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の代表的な症状にある空咳ですが、肺炎患者や喘息患者は特に注意が必要です。
③呼吸の回数が増えた
肺炎や喘息を持っている人はただでさえ大変なのに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染の恐怖と背中合わせだなんて…
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は呼吸器官に悪影響を及ぼすため、呼吸の回数が増えたり息が荒くなっている場合は『自分は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染しているかもしれない』と早めに感染を疑って対処することが大事になってきます。
④急に息が苦しくなる
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を警戒していると、周りの人の息づかいや咳払いにどうしても敏感になってしまいます。
風邪の症状である鼻水や痰でも息苦しさを感じますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は喘息のように突発的に息が苦しくなることもあります。
ちょっとした動作でも息苦しさを感じた場合はコロナに感染している可能性が高まります。
⑤胸のあたりが痛む
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状を聞いただけでも胸が苦しくなってきますね…
息苦しさや呼吸が落ち着いていたとしても、胸のあたりが痛む場合は気をつけなければなりません。
肺炎を持っている方は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって重篤化に繋がりやすく、最悪の場合は死に至ります。
風邪の時とは明らかに違う呼吸に関する症状が現れた場合は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染を疑い、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の相談窓口や保健所に相談することをおすすめします。
意識障害など
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期症状がみられた後、意識障害などの重い症状に繋がるケースもあります。
⑥意識がぼんやりする
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状の中で、これは特に危険だというものってありますか?
緊急性を要する症状は意識障害です。
肺炎が進行してしまった場合、呼吸困難が起きたり強い疲労感に襲われたり、意識がもうろうとしてきます。
話しかけても反応が薄い、ぼんやりしているという患者は意識を失ってしまう危険性があります。
自分ひとりしかいない時に気を失ってしまったら…想像するだけで怖いです。
意識を失う前に痙攣が起こったり、嘔吐したりするケースもあります。
頭痛や発熱がみられていた患者が突然意識を失うこともあるため、何らかのコロナの症状が現れているだけでも警戒すべきなのです。
⑦脈が乱れたりとんだりする
初期症状から一気に悪化することもあるんですね…新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の怖さを再認識できました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)収束は未だに見えていないため、この恐怖とは長く付き合っていくことになります。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重篤化に繋がる前兆の代表として挙げられるのが息切れや動悸ですが、脈が乱れたりとんだりした場合はすぐに医療施設に連絡をしましょう。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)禍の生活に慣れてしまうと徐々に危機感が薄れてしまいます。
しかし、尊い命を奪う可能性がある凶悪なウイルスであることを再認識して、感染防止に努めていくことが今後も必要になってきます。
まとめ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の代表的な初期症状と症状が現れる期間、そして緊急性の高い7つの症状を紹介しました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した場合、1日〜14日の潜伏期間を経て初期症状が現れることがあります。
空咳・喉の痛み・発熱など風邪と似たような初期症状があり、自分が感染していることになかなか気づけないこともありますが、嗅覚異常や味覚障害といった特徴的な症状によって「これは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)かもしれない」と自覚することもあります。
初期症状の中でも特に気をつけなければならないのが、緊急性を要する危険な症状の数々です。
顔色が悪く、唇の色が紫に変化したなど表情や外見に現れる変化や、呼吸の回数が増えた、急に息苦しくなったなどの呼吸に現れる変化、意識がぼんやりする、脈が乱れるなどの意識に関わる変化は重篤化に繋がるとても危険なサインとなります。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染しても時間が経てば治るという安易な考えを捨てて感染防止を徹底し、万が一コロナを示唆する症状が現れた場合は、すぐに医療機関に相談して適切な行動をするよう心掛けていきましょう。
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染すると、咳が出たり熱が出たりすると聞きました。
他にどんな症状があるんですか?