PCR検査にかかる費用は?保険・自費の場合や検査機関別の費用相場
監修医師プロフィール
堤 直也
社会人経験の後、医学部学士入学を経て、医師となる。
国立病院機構等勤務のあと青い鳥会に勤務し現在に至る。
総合内科医、在宅医療の専門医として在宅医療の意味に真摯に向きあう。
PCR検査、抗原検査、抗体検査と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染を調べる検査にはいくつかの種類がありますが、その中でも最も精度が高いと言われているのがPCR検査です。
PCR検査は保険が適用されるようになりましたが、すべてのケースではなく、自費診療となる場合もあります。
では、PCR検査にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数は増加しており、「自分は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染しているのかどうか」を知るためにPCR検査を受けたいという方は少なくありません。
この記事ではPCR検査にかかる費用などについて詳しく解説していきます。
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目次
PCR検査にかかる費用は?
PCR検査にかかる費用は、ケースによっても異なります。
ここでは保険が適用された場合にかかる費用、自費で検査する場合にかかる費用、さらに陰性証明書を発行するための費用について解説します。
保険診療でかかる費用
はい、保険診療でPCR検査が受けられるのは、医師がPCR検査をする必要があると判断した場合のみです。
どのような流れで判断されるんですか?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期症状は、風邪やインフルエンザと似ています。
発熱など気になる症状を感じたら、まずは病院に行くよりも先に普段かかっているかかりつけ医や、身近な医療機関に電話で相談をします。
その後、診察を受けた結果、医師がPCR検査を受ける必要があると判断すればPCR検査費用は国が負担することになるため、費用はかかりません。
保険診療の場合は一切費用がかからないんですか?
PCR検査費用については国が負担しますが、そのほか診察料(初診料・再診料)や採血やレントゲンなどの検査、処方箋などの費用がかかります。
病院や検査内容によっても異なりますが、2,000円〜3,000円ほど自己負担額が発生することもあります。
自費診療でかかる費用
何も症状がなくても検査を受けたい場合は、自費ということですね。
厚生労働省による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)接触確認アプリ『COCOA』で濃厚接触の可能性があると通知された場合なら、誰でもご利用者ご本人の検査に係る費用負担なしに検査を実施することができます。
ただし、個別の状況をヒアリングした上で、医師や帰国者・接触者相談センター等で検査が不要と判断されることもあります。
感染が疑われる症状がなければ、PCR検査は自費診療となります。
やはり、自費治療となると高いんでしょうか?
自費治療は病院などが価格を設定することができるため、検査機関によってもバラつきがあります。
費用相場としては、この先の項目で詳しくご紹介しますね。
陰性証明書の発行にかかる費用
仕事で海外に行かなければならないという人は陰性証明書が必要になりますが、これを発行してもらうこともできますか?
はい、陰性証明書の発行にかかる費用も病院によって異なります。
和文の場合は3,000円〜5,000円ほどですが、英文の場合は10,000円など高くなることもあります。
大使館や領事館への確認状況など、病院によってもどのような対応を行っているかは異なりますので、事前に電話やホームページで確認するようにしましょう。
必要かどうかわからないという場合は、その旨を伝えて後日でも発行することができるか聞いてみるといいでしょう。
PCR検査が受けられる場所別の費用相場
自費診療でPCR検査を受けたいと考えた場合、受けられる場所の選択肢はいくつかあります。
検査機関によっても費用相場は大きく異なっています。
医療機関
身近な病院でもPCR検査を受けることはできますか?
自費診療でのPCR検査を行っている病院もありますが、すべての病院でできるわけではありません。
また、無症状の方のみが対象となり、発熱などの症状がある方はPCR検査の対象にならないという病院もあります。
病院によっても異なりますので、事前確認を忘れないようにしましょう。
医療機関でのPCR検査の費用相場は25,000円〜50,000円ほどとなっています。
同じ病院でも、発熱がある人は対象とならないところもあるのはなぜですか?
これは病院の方針や、ゾーニング(感染領域と非感染領域を明確に区分けすること)が考えられます。
ある程度大きな病院やいくつか入り口がある病院であれば、一般の患者さん用の入り口と発熱などの症状がある患者さん用の入り口を分けることで院内感染対策を行うことができますが、このような対応が難しい病院も中にはあるでしょう。
美容クリニック
美容クリニックでもPCR検査をやっているというのを聞いたことがあります。
美容クリニックでは多くの場合、院内にPCR検査機を置いて大量の検査を行っているようです。
保険は適用されない自費診療での検査となるため保健所などのチェックは入らず、検査の精度を高めるためのダブルチェックなどがされているかどうかはわかりません。
それぞれのクリニックの判断に一任されることとなります。
美容クリニックなどの場合は、費用はどのくらいですか?
これも自費診療のためクリニックによっても違いがあり、5,000円〜15,000円ほどが費用相場です。
民間のPCR検査会社
最近、ニュースで民間のPCR検査会社が格安で検査を行っているというのを目にしました。
今話題になっていますよね。
民間のPCR検査会社の場合、医療機関や美容クリニックと比べても遥かに安い費用でPCR検査を受けることができます。
一番安いところでは、2,000円を切ることもあり、高い場合でも3,000円前後が費用相場です。
美容クリニックなどと同じように、PCR検査機器を購入して検査を行っています。
どうしてこんなにも格安で検査ができるんですか?
民間のPCR検査会社の場合、大量の検査を前提にコストを下げているので、その分、費用が安くなります。
PCR検査キット
今はPCR検査キットというものもあるんですよね。
PCR検査キットは、検査キットを提供している病院などのホームページから申し込むことができます。
申し込み後に唾液採取用キットが送られてくるので、唾液を採取し、返送します。
その後検査が実施され、結果が送られてきます。
これなら病院に行かなくても、自宅で検査を受けることができますね。
検査キットの費用相場はいくらでしょうか?
検査キットは1回セットだと12,000円〜15,000円ほどです。
5回セット、10回セット、抗体検査セットなどセット売りをしているところも多く、セット数が多くなるほどお得になるようです。
まとめ
PCR検査は保険診療で受けられる場合、国がPCR検査費用を負担してくれるため費用はかかりません。
ただし、病院の初診料や再診料、そのほかの採血やレントゲンなどの検査、処方箋や薬代は自己負担となります。
自費診療の場合、PCR検査を受ける場所によっても費用は異なります。
費用のほかにも、発熱がある場合でもPCR検査を受けられるのかどうか、陰性証明書の発行ができるのかなど違いがあるため、まずは電話などで問い合わせるのがいいでしょう。
PCR検査を受けるときにはしっかりと感染対策を行い、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染を防ぎましょう。
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保険が適用されれば自己負担額は3割でいいので、当然多くの人が保険診療でのPCR検査を受けたいと思うのです。
でも、誰もがみんな保険診療でのPCR検査を受けられるわけではないんですか?