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ICheckコラム

抗原とは?抗体との関係性と医学的な利用方法を紹介

監修医師プロフィール

堤 直也

社会人経験の後、医学部学士入学を経て、医師となる。
国立病院機構等勤務のあと青い鳥会に勤務し現在に至る。
総合内科医、在宅医療の専門医として在宅医療の意味に真摯に向きあう。

ウイルスのイメージ

抗原とは何か知っていますか?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)における抗原検査で、初めて抗原という言葉を聞いたという方も少なくないでしょう。

それくらい日常生活で、抗原という言葉は聞き馴染みのないものです。

簡単に説明すると抗原とは体内に侵入してきた異物のことで、今世界中で流行している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の病原菌も抗原です。

この記事では抗原と抗体の関係性に焦点をあて、詳しく紹介していきます

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で抗原に興味を持ったという方は、ぜひこの記事を最後までチェックしてみて下さいね。

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そもそも抗原とは何なのか

疑問のイメージ

そもそも抗原とは何なのでしょうか?

2020年3月6日にPCR検査が保険適用された後、2020年5月13日に抗原検査も薬事承認を受け、保険適用が了承されました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)抗原を迅速かつ簡単に検出できるとして高い注目を集めていますが、そもそも抗原とは何なのかという点が気になってきます。

ここからは、抗原と抗体について分かりやすく説明していきます。

異物を認識する時の標的になるのが抗原

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)における検査はPCR、抗原、抗体の3種類が存在します。

それぞれの目的や特徴を理解するためには、まずは言葉の意味を把握しておくことが重要です。

ユーザー

抗原とは何ですか?

ICheck

抗原とは、体内に侵入すると抗体を作らせる原因になる物質のことです。

ここで抗体という言葉が出てきたので同時に説明すると、抗体とは体内に侵入してきた時にその物質の特徴を覚えて攻撃してくれるタンパク質のことです。

つまり抗原とは、体内に侵入してきた異物だという風に覚えておくと良いでしょう。

ユーザー

体内に侵入してくると大変な異物はたくさんありますよね。

それじゃあ、抗原はいろいろな種類があるってことですか?

ICheck

その通りです。

ウイルス、細菌、微生物、寄生虫、花粉など、自然界にあるだけでも相当な数の抗原があります。

当然ウイルスも含まれていますので、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の病原体も体内に侵入してきたら抗原となります。

抗体との関係性について

抗原と抗体は鍵と鍵穴に例えられる程、どちらか片方だけで独立しているものではなくセットで考えるべきものです。抗原と抗体の関係性についても、しっかりと把握しておきましょう。

ユーザー

抗原とセットで聞くことが多い抗体との関係性は何ですか?

ICheck

抗原に対抗する物質として作られるのが抗体です。

抗原は免疫応答を引き起こす物質でタンパク質や多糖から成り立っているのですが、実は抗体もタンパク質の一種で、体内に侵入してきた抗原と結合する性質を持っています。

ユーザー

結合するとはどういう意味ですか?

ICheck

例えば、Aという抗原に対して対抗できるのはその時に誕生したAという抗体だけで、Bの抗原とは結びつきません。

そしてBの抗体に対して、Aの抗原は対抗できません。

これを特異性と言うのですが、抗原の中には生物内の新たな抗体を誘導しない物質も含まれている場合もあるため、抗体が対抗できない場合もあります。

抗原の医学的な利用方法

パソコンを持つ医師

ここからは、抗原の医学的な利用方法について紹介していきます。

ユーザー

抗原の意味や抗体との関係性は分かったんですけど、どのような場面で利用できるんですか?

ICheck

医学で頻繁に利用されているのは、腫瘍細胞の性状を判定する場面です。

細胞表面の機能性分子を抗原抗体反応による有無の検査に使っていて、腫瘍の早期発見や術後フォローにおいて重要な役割を担っています。

ユーザー

腫瘍以外には何かありますか?

ICheck

他には、癌の特異的な癌抗原をターゲットにした免疫療法や、癌ワクチン療法などの癌治療にも応用されています。

癌抗原は癌の目印とも言えるもので、癌抗原を調べることは検査や治療に多いに役立ち、再発を調べる時などに活用されています。

ユーザー

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査でも使われていますよね?

ICheck

前述したように2020年5月13日に抗原検査も保険適用が承認され、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の確定診断に利用されています。

これは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)抗原を特異的に検出できる抗体を使うことで、交差反応を示したら陽性、示さなければ陰性と検査ができるというものです。

しかし検査には一定のウイルス量が必要なので、PCR検査よりは精度が劣ると言われています。

まとめ

抗原と抗体の関係性、抗原の医学的な利用方法について説明してきましたが、参考になりましたでしょうか?

PCR検査が複雑な手順と特別な検査機器を使わないとできないので時間がかかるのに対し、抗原検査は簡単かつスピーディーに検査ができるという点で、保険適用が了承されてから多くの場で利用されています。

癌抗原、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)抗原、インフルエンザ抗原と、外から侵入してきた異物は抗原であり、それに対抗するのが抗体です。

抗原を調べることで陽性判断が可能になります。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で抗原という言葉を初めて聞き興味を持った方のために簡単に説明してきましたが、この記事が抗原を理解するキッカケになれば幸いです。

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