抗原検査で陰性確定診断ができる期間について解説
監修医師プロフィール
堤 直也
社会人経験の後、医学部学士入学を経て、医師となる。
国立病院機構等勤務のあと青い鳥会に勤務し現在に至る。
総合内科医、在宅医療の専門医として在宅医療の意味に真摯に向きあう。
抗原検査で陰性の確定診断ができる期間を知っていますか?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の有無を調べる検査として知られているPCR検査と抗原検査ですが、PCR検査が高い精度を誇るのに対し、抗原検査は検体に一定量のウイルスが含まれていないと反応しないというデメリットがあるため、PCR検査よりも精度は劣ります。
陽性確定はできるものの陰性確定はできないとされていた抗原検査ですが、最近ではある期間内であれば抗原検査でも陰性確定診断ができると判断されるようになりました。
その点について、この記事では詳しく紹介していきます。
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抗原検査で陰性確定診断ができる期間とは
PCR検査よりも簡単で早く検査ができる一方、精度では大きく劣る抗原検査。
しかし、抗原検査で陰性確定診断ができる期間というものが存在します。
それは、検査する時に見るものや方法が大きく影響しています。
PCR検査はウイルス特有の遺伝子配列を専用の薬液を使い、専用の検査機器で増やしてから検査します。
増やすには時間がかかるため、検査結果がわかるまで最短で4~6時間が必要です。
外部の専門機関に依頼すると輸送に時間が取られ、さらに時間がかかります。
PCR検査の結果はすぐにはわからないんですね…。
それと抗原検査は違うんですか?
抗原検査は、ウイルス特有のタンパク質である抗原を検出して検査を行います。
PCR検査のように専用の機器で増やすことはできず、むしろ検体を薄めてから検査を行いますので、精度が悪くなります。
厚労省も、無症状者への使用やスクリーニング検査には適さないと発表しています。
抗原検査では陰性の確定診断はできないということですか?
従来まではそうでしたが、2020年6月16日に厚労省から発表されたガイドライン改定にて、発症後の場合は抗原検査でも陰性の確定診断ができるようになりました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と思われる症状を発症してから2~9日の期間は排出されるウイルス量が多く、検査に一定のウイルス量が必要な抗原検査でも十分な量を確保できます。
抗原検査キットとPCR検査の結果が発症2日目~9日目までは高い一致率を示すことも確認されたので、陰性確定診断が可能となりました。
抗原検査で確定診断をするには、症状を発症してからの期間が重要なんですね。
その通りです。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状を発症してから2~9日という期間限定ですので、それ以外の期間は引き続き、抗原検査では陽性確定診断はできるものの陰性確定診断はできないという点も合わせて覚えておきましょう。
まとめ
抗原検査で陰性確定診断ができる期間について紹介してきましたが、参考になりましたか?
精度の低さに注目が集まりがちですが、PCR検査よりも早く簡単に検査ができる点から、今でも多くの病院で利用されている抗原検査。
ガイドライン改定で陰性確定診断ができる期間も確定しましたので、これからますます活用の場が増えていくことでしょう。
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