COLUMN

ICheckコラム

ワクチンは今後も受け続ける必要がありますか?

監修医師プロフィール

リチャード・カシンスキー

2010年 京都大学大学院医学研究科博士課程後期修了(医学博士)
2014年 神戸大学医学部医学科卒業(医師)
2016年 ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院麻酔科・集中治療科フェロー修了後、東京大学大学院医学系研究科法医学教室客員研究員を歴任
現在 コンゴ共和国医療最高顧問、心和会 江東メディカルタワー総院長、都立広尾病院救命救急センター医師、スタンフォード大学医学部スタンフォードソリューション共同創設者、あしなが育英会評議員他を務める

ワクチンは受け続けるべき?その頻度は?

ユーザー

ワクチンは今後も受け続ける必要がありますか?

リチャード先生

現状の段階では、必要になりそうです。
抗体価が下がるというのも1つありますが抗体の量が下がるだけでなく、ウイルスの変異によって性質が変わってしまうというのが大きいです。例えば、武漢型を何度も投与したところで結果は変わりません。

ユーザー

今後1年に3回ぐらいワクチンを打つこともありそうですか?

リチャード先生

今後作られるワクチンが、持続性を持つことも考えられるため一概には言えません。地域によっては、1回感染したならば急いでワクチンを打たずとも3カ月間は大丈夫だ、という考えもあります。
また、ワクチンには感染しにくくなる意味合いもあれば、重症化リスクを軽減できるという意味合いも持っています。何よりワクチンを接種していても感染してしまうこともあり、そのような場合に人に感染させるリスクを下げられるというのもワクチンを打つ意義の大きな1つです。
しっかりワクチン接種を打つことで感染リスクを抑えられるだけでなく、重症化しにくくなって周囲にもうつしづらくなります。

ワクチン是非の判断材料

ユーザー

デルタ株のことを考えると、どうでしょう?

リチャード先生

そうですね。人に感染しにくいというのは、デルタ株では多少異なるかもしれません。
デルタ株は他とはやはり違うんです。

妊娠中のワクチン接種の研究では、数万人の妊婦さんへ実際にワクチンを投与して、流産のリスクが高まるというような結果は一切出ませんでした。
なので、安心して私達医療側からも勧めています。

ユーザー

これはとても希望になる事ですね。

リチャード先生

現状では14万人以上妊婦さんがワクチン接種を受けています。
mRNAワクチンを打った3万5千人の追跡調査を行い、そのうちの接種後に妊娠・出産した人たちの流産や早産、胎児の奇形など様々な項目を調べた結果、何も問題がありませんでした。これは妊娠・出産を考える人達には安心材料になるでしょう。

ユーザー

そう考えると、このワクチンはスピーディーに作られたにも関わらず優秀ですね。

リチャード先生

インフルエンザと比べると、インフルエンザの有効性は50~60%です。そう考えると非常に優れており、mRNAの強みだと思います。

セーシェル諸島地は、シノファームを使って国民の70~80%はもうワクチン接種済みで、世界一の水準を誇っています。しかし単純な考えというのは一番危険です。接種していれば良いというわけではありません。最近ではワクチン外交などという言葉も出てきていますが、懸念が残りますね。

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